ごあいさつ

団長が語る劇団たくあん

劇団たくあん。

「たくあん」か「たくわん」か一悶着あったにせよ、
この名前は7・8年前から決まっていました。

劇団たくあんの前身である劇団Radishは学園祭の有志の参加団体として
スタートして今年で10年目になります。

当初サークルの先輩(女帝)の思いつきから始まったこの団体は、
演劇が初めてでも、サークルやバイトや勉強で忙しくても、
それでも演劇が面白そうだからやってみたい、という思いで
メンバーが集まり活動しています。

そのRadishで初めて演劇に触れ、やみつきになったメンバーは
後輩のRadishの公演をみるたびにうらやましくなり、
「自分達ももう一度やりたい」「今度はRadish(=だいこん)が
時を経て熟成したたくあんをやればいいじゃないか」という会話を
するようになりました。

しかし毎年Radishの公演を観に来たOBの合言葉のようになっていた
「劇団たくあん」構想はなかなか実現しませんでした。
結局大学生から社会人という大きな変化に手一杯で、
演劇に手を出す余裕がなかったのだと思います。

何度か計画が立ちあがったものの、結局本格始動することなく終わり、
熟成に熟成を重ね、それでも実現されることなく眠り続けたたくあん構想。

そんな中で昨年夏またメンバーの一人(なむ)が
「Radishの公演を見に行きませんか? たくあんの話をしませんか?」
と声をかけてくれたのです。

私自身の気持ちはそこで決まりました。
仕事も大変だけれども、他にも大切なこともある。
好きな芝居でのびのびしている自分を取り戻したい。

仕事に、家庭に、研究に、それぞれ本気で、
でも演劇が好きという気持ちも負けずに大切にしたい、
そんな思いで再結集したのが「劇団たくあん」です。

私達の熟成された思いが形になった「たくあん」をご賞味ください。

劇団たくあん団長 かねおか のりこ

「だいこん」から「たくあん」へ~劇団Radish創立者の思い~

こんにちは。まずはご訪問いただきありがとうございます。

私がごく身近な友人たちを集めて、ちょっとしたお芝居をやろうと思い立ったのは、思えば世紀も変わって間もない2000年のことでした。

思わず、昔話調になってしまいますね。いつの間にか、そのくらい前の話です。

当時、バイトや就活、卒論とそれなりに忙しく過ごしていた私が、そんな自分でも気軽にできるお芝居をやりたい!と思い、立ち上げた「劇団Radish」が、10年を経て後輩たちに受け継がれ、そして発展を遂げていることには感慨と誇り、そして感謝をおぼえます。

そのとき私が立ち上げた小さな劇団は、今のRadishの後輩たちに見せるのが気恥ずかしいぐらい、ささやかというか、てきとーというか、緩い感じの素人芝居でありました。それでも、メンバーそれぞれが、忙しい時間を繰り合わせて集まって、それぞれの役と向き合い、ひとつの芝居らしきものを作り上げていく作業は、楽しかった。忘れられないぐらい、楽しく充実した体験になりました。

当時、「芝居のクオリティー」という点では、レベルの低い劇団だったかもしれませんが、そのときに掲げたコンセプトは間違っていなかったと、後輩たちの頑張りを見るたびに感じます。「芝居というものは、人間や人生の表現であるのだから、きっと芝居に毎日を捧げられるような一部の人のものではないはずだ。日々を他の活動や、勉強や仕事に奮闘している『ただの素人』が、自己表現できる場があっていいはずだ。」 こう書くとなんだか大仰で恥ずかしいですが、でもそれはたぶん正しかったと思います。だからこそ、素人劇団「Radish」がここまで続いてきてくれたのだと思います。まあたぶん、私がRadishになにか功績を残したとしたら、それは「そんな間口の広い劇団を立ち上げた」ということぐらいでしょう。私が思いつきで蒔いた種を、後輩たちが大きく育ててくれました。そのことには心から感謝です。

さて、「たくあん」です。「劇団たくあん」は、要はだいこん役者たちの集まり「劇団Radish」が、歳をとったバージョンです。「劇団Radish」を立ち上げたとき、よもや社会人になってから、また芝居でみんなと集まれるとは思いもしませんでした。けれども考えてみれば、これこそRadishならではのネクストステップかもしれません。芝居というものは、きっと人生の投影であるから、10年後の私たちは、たぶん10年後ならではの芝居ができるんじゃないでしょうか。(もちろんメンバーによって、5年後、10年後、初めて・・・と様々ですが。)私自身、Radishで演じたときから今までの間、平凡な人生ながら、私なりには色々なことがありました。10年後の私は、10年の熟成感のある芝居ができたらいいな。そんなふうに思います。

最後に、忙しい社会人たちが集まって、ひとつの芝居を作り上げるというのはとても大変なことです。リーダーとして奔走しているのんちゃんをはじめとして、それぞれに都合を繰り合わせて協力している一人一人のメンバーたちは本当に素晴らしいとおもいます。限られた練習時間ですが、当日は「たくあん」らしい芝居ができたら、と思います。

みなさまに、公演でお会いするのを楽しみにしています。

しが あきこ